栄養・食事
栄養・食事:脳卒中・心臓病を防ぐために
食事と病気予防の深いかかわり
脳卒中や心臓病は、生活習慣と密接に関係しています。特に食事は、血圧・血糖・脂質・体重などのコントロールに直結し、動脈硬化や血栓形成の予防に重要です。偏った食事や過剰な摂取は、病気のリスクを高める一方、栄養バランスの取れた食事は、血管を守り、再発を防ぐ力になります。
脳卒中・心臓病を防ぐ食事のポイント
主食・主菜・副菜をそろえる
ごはん・パンなどの主食、肉・魚・卵・大豆製品の主菜、野菜・海藻・きのこの副菜を毎食意識。
野菜をたっぷり
1日350g以上を目標に。
食物繊維を意識
コレステロールの排出を助けます。
青魚や大豆製品を活用
EPA・DHAや植物性たんぱく質が血管にやさしい。
減塩が大切な理由
塩分の摂りすぎは血圧を上げ、脳卒中や心臓病のリスクを高めます。日本人の平均摂取量は約10g/日ですが、目標は男性7.5g未満、女性6.5g未満、高血圧の方は6g未満です。減塩の工夫としては、だしや香味野菜を活用し、調味料は「かける」より「つける」がおすすめです。
脂質との付き合い方
脂質は必要な栄養素ですが、種類と量に注意が必要です。
避けたい脂質
- 飽和脂肪酸(肉の脂身、バター)、トランス脂肪酸(マーガリン、加工菓子)
摂りたい脂質
- 不飽和脂肪酸(青魚、オリーブ油、ナッツ類)。
バランスの良い献立のコツ
- 1日3食、腹八分目を基本に。
- 主食・主菜・副菜を組み合わせる:例)ごはん+焼き魚+ほうれん草のおひたし
- 色と食感のバリエーション:赤・緑・黄の野菜を取り入れ、噛みごたえのある食材で満足感を。
- 加工食品は控えめに:塩分・脂質が多く含まれます。
日常で気をつけたい食べ物や飲み物
避けたいもの
- 塩蔵品(漬物、干物)
- 加工食品(ソーセージ、カップ麺)
- 動物性脂肪の多い食品(揚げ物、脂身)
- 甘い清涼飲料水、アルコールの過剰摂取
積極的に摂りたいもの
- 野菜、果物、海藻、きのこ
- 青魚、大豆製品、乳製品(低脂肪)
- 水分補給は水やお茶を中心に
無理なく続けられる食習慣
- 家族で取り組む:減塩や野菜中心の食事を共有すると継続しやすい。
- 外食時の工夫:小鉢を選ぶ、汁物は残す、ソースは別添えに。
- 買い物・調理の工夫:減塩調味料や冷凍野菜を活用。
- 完璧を目指さず、7割意識:楽しみながら続けることが長続きの秘訣です。
栄養・食事に関するよくある質問
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減塩はなぜそんなに重要なのですか?
塩分の摂りすぎは血圧を上げ、脳卒中や心臓病のリスクを高めます。減塩は血管を守る第一歩です。
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どんな脂質なら摂ってもいいの?
青魚やオリーブ油などに含まれる不飽和脂肪酸は血管に良い影響を与えます。飽和脂肪酸やトランス脂肪酸は控えましょう。
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食事で気をつけるべき飲み物はありますか?
甘い清涼飲料水やアルコールの過剰摂取は血圧や血糖に悪影響を与えるため注意が必要です。水やお茶を中心にしましょう。